我が家の子どもたちのうち二人がマダニに咬まれた経験があります。初めてのマダニ被害時は慌てて医療機関にかかりましたが、そのときにマダニ除去方法を教えてもらいました。
キャンプ場はマダニがいる可能性あり
恐ろしいことにマダニは近年、生息地域が広がりキャンプなどのアウトドア以外にも、公園や河川敷、畑など身近な場所にも生息しています。我が家の被害も2人とも近所のよく遊びに行く公園ででした。
【マダニの生態】
マダニは1年を通じて活動していて、特に気温が15℃以上になる4月~10月に活動が活発になります。主な栄養源は人間や、牛・馬・羊・鹿・犬・ウサギなど哺乳類の血液で、幼ダニ・若ダニは発育のため、成ダニは産卵のために吸血します。
マダニに咬まれて怖いのは感染症です。日本紅斑熱やライム病、「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」などの感染症を引き起こす危険性があり、38度以上の発熱、嘔吐、下痢、食欲低下などの症状があります。現時点では有効な薬剤やワクチンがなく、致死率は6~30%といわれています。
キャンプでマダニに咬まれたときの対処法
焦らずすぐに対処することが大切
マダニに咬まれているときは痛くもかゆくもないので、気づいても焦らずに対処してください。子どもであれば、恐怖心を感じさせないようにしてあげましょう。
マダニ被害は放置すると数日間吸着して吸血し続けるので、見つけたら早めに取り除くことが大切です。キャンプ場付近に医療機関(皮膚科など)があればすぐに受診することをおすすめします。
ワセリンを使って窒息させる
ワセリンでマダニを窒息させて取ることができます。(ワセリンがなければ、プロペトやハンドクリーム、軟膏やバターなどで代用できます。)
マダニに咬まれている部分にマダニの体ごと包むようにたっぷり塗り、30分ほど放置します。そうすることでマダニが窒息するため、放置後にティッシュペーパーなどで拭き取る、もしくはピンセットで皮膚の中に挿入されたマダニ口器がちぎれないように慎重に引き抜きます。
※除去したマダニは捨てずにとっておき、後日医療機関に行くときに持って行くのがベスト。マダニ個体の種名がわかることが診断の助けになります。
念のため病院を受診する
マダニが除去できても、マダニは様々な感染症を媒介するリスクがあるので、念のため医療機関を受診することをおすすめします。無事マダニが除去できたと思っても、ちぎれた口器が皮膚の中に残っている可能性があるためです。
キャンプでマダニ被害を防ぐためには
肌を露出しない服装をする
キャンプ時の服装はできるだけ肌を露出しないことであらゆる虫刺されのリスクを軽減できます。長袖・長ズボンを着用し、帽子をかぶり首元にはタオルなどを巻くスタイルが理想です。さらには足元はサンダルではなくスニーカーなどの足を覆う靴であることも重要。
地面が芝生などの草地のサイトを避ける
暑い時期のキャンプは薄着になりがちです。熱中症になってしまう危険性もあるので、肌を露出しない服装が難しい場合もあります。そのような場合は、キャンプ場選びから考えてみてください。地面が芝生などの草地が少ないキャンプ場を選ぶことでマダニ被害を防ぐことができます。
草むらに近づかない
キャンプ場に草地はつきもの。草むらに近づくことでマダニ被害のリスクが増すことを知り、ファミリーキャンプでは子どもたちにマダニの怖さを伝えておくことが大切です。(ちなみに筆者の子どもは公園の芝生に座って友達と話していた日、足首をマダニに咬まれていました。)
虫よけ剤を使用する
マダニに有効な成分であるディートやイカリジンを含んだ虫よけ剤を使用することで、マダニの忌避効果があります。ディートは含有濃度によって乳幼児に使用できない場合や使用頻度の制限があったりするので、イカリジンを成分とする虫よけ剤がおすすめです。
お風呂やシャワーなどの着替える場面で全身をチェック
どんなに対策をしても、マダニにかまれるリスクはゼロとは言い切れません。お風呂やシャワーなど、着替える場面で全身をチェックすることが大切です。マダニは目に見える大きさなので、目視でチェックしてください。
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